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福を招くことばづかい

楽しいお正月をお過ごしになりましたか。「あーあ、これといって面白いこともしないで、あっという間に過ぎてしまったよ。テレビ見て、食っちゃ寝、食っちゃ寝で、体の調子もおかしくなっちゃった」などとぼやいていませんか。

松島さんご夫婦は、十歳を頭に三人のこどもを連れて初詣でに出かけました。ところが交通渋滞に巻き込まれて、車はなかなか前へ進みません。運転するお父さんはだんだん不機嫌になってきました。助手席のお母さんもイライラして、「やっぱり電車で来るべきだったのよ。こんな日は道が混むに決まってるんだから」。

お父さんも言い返します。「何言ってるんだ。小さいこどもを三人も連れて行くのは大変だと思ったから車にしたんじゃないか」と、二人の会話はだんだん険悪になってきました。

でも、後ろの座席のこどもたちは、家族そろって出かけるのがうれしくて大はしゃぎ。渋滞など何のその、やっとたどりついた神社でもにぎやかな人出や露店が珍しくて、好奇心の塊になっています。

「こどもはのんきでいいよなあ」。あれっ、お父さんだって今日はのんびりできる日なんでしょう。私たち大人は、こんなめでたい楽しい日なのに、何だかせかせかして自分でつまらなくしているのではないでしょうか。

幸不幸は心の持ち方で決まります。「やっぱり渋滞してるなあ。まあ急がない旅だから、のんびり行こうか」「そうね、慌てることはないわ。こどもたちは結構喜んでるし」。口をついて飛び出す不平不満のマイナス表現をぐっと抑えて、こんな風にことばの魔法を使ってプラス表現に言い換えてはいかがでしょう。

人はことばの端で争い、ことばひとつで和む?。ことばの力の大きさをつくづく感じます。

先日、DJを目指して勉強中の沢村君に検定試験のアルバイトを頼みました。終わって「大勢の人の受付や誘導、大変だったでしょ」とお礼を言うと、「ええ、でもいい勉強になりました。お役に立てて僕もうれしいです」とさわやかな声で応えてくれました。

自分の周囲にいる人々をいつも気持ちよく心穏やかにさせるよう配慮することばのサービス。まず何よりも自分が心穏やかに何ごとも善意に解釈して明るくプラス表現ができるように?。私の今年の目標はプラス思考、プラス表現です。

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