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「ハレ」と「ケ」

「ハレ」と「ケ」。何のことかわかりますか。

「ハレ」は、ふだんとは違う、改まった、という意味。「晴れて卒業式を迎える」とか、「一生懸命練習したピアノを晴れの舞台で演奏する」などというときに使うことば。
そして「ケ」(「褻」という難しい文字を書きますが)は、日常のこと、公ではない、わたくしごと、といった意味です。

パブリックとプライベート、と外来語でいう方が、今ならわかりやすいかもしれません。かつてはこの「ハレ」と「ケ」がはっきりしていて、人々は一年に何回かのハレの日にごちそうを食べ、みこしを担いだり、芸能を楽しんだりして、日々の労働をねぎらい合ったのだと思います。

ふだんの「ケ」の日が質素であるだけに、「ハレ」の日の喜びは大きかったに違いありません。それに比べ、今は一年中が「ハレ」の日といってもいいほど、いろんなイベントがめじろ押しで、「ハレ」と「ケ」の境目がなくなっているような気がします。

ボーダレスの時代、プライベートとパブリックの境目もはっきりしなくなっているのではないでしょうか。電車の中はパブリックな場所のはずなのに、お嬢さんたちは人目もはばかることなくせっせとお化粧をし、お母さんは子どもにお菓子を食べさせています。成人式の美しい振袖姿と並んで歩いているのはジーパン姿の彼。でも、それが当たり前で、誰も振り向きもしません。
ひょっとしたらこのミスマッチこそ今風の新しい感覚のおしゃれなのかもしれません。彼の方もハレの日に相応しくきちんとした身なりだったらどんなにすてきなカップルに見えることだろう、と私などは思ってしまうのですが...。

ことばについてもちょっと改まった場面できちんと話すのは苦手と言う人が多いようです。仲間うちのおしゃべりならことばが乱れていたりあいまいであったりしても、察し合い、わかり合えますが、パブリックスピーキングの場合は、話の筋道が通っていて誰にもわかる話し方をしなければなりません。ふさわしいことばを選び、敬語を正しく使い、整った文で話す必要があります。

あまり格式ばらず、ふだんのまま自然体で、というだけではやはり通用しない場面があるということをわきまえるのが大人の社会人、といえるのではないでしょうか。

ハレの場面で堂々と自分の考えや思いを述べられるようパブリックスピーキングのトレーニングをして、装いだけでなく、ことばも改まったことばづかいで話せるようになりたいものです。

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