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あなたの日本語大丈夫?

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あなたの日本語大丈夫?

産経新聞大阪夕刊に「あなたの日本語大丈夫?」というタイトルで1年半にわたり掲載されたコラムの中からいくつかご紹介します。日々、若い人たちと話したり電車の中で見かけたりすることの中から、ことばにまつわることを、あれこれ思いつくままに書いたものですが、そんな中に話しことばの酸いも甘いも・・・が息づいているのではないかとも思うのです。

特集:

2017年2月 1日

聞いて分かりやすい表現を

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「例の汚職事件、とうとう逮捕者が出たわねぇ」と話していたら、「えっ、オショクジケンもらったくらいで逮捕されたの? ずいぶん厳しいのね」と言った人がいました。
汚職事件で逮捕者が出るのはよくあることですが、その人は「汚職事件」を「お食事券」と聞いたのです。
この二つのことばは、発音もアクセントもまったく同じなので、勘違いして当然かもしれませんね。

「キシャのキシャは3時にキシャされましたよ」
これも漢字で書くと「貴社の記者は3時に帰社されましたよ」となって意味がよく分かりますが、「キシャ」が三つも重なっているので耳で聞くと混乱しそうです。

日本語には、発音が同じで意味の異なることば(同音異義語・同訓異義語)が多いので、話すときは耳で聞いてわかりやすい表現を心がけてください。
誤解をなくすためには、言い換えを考えたり、前後のことばを工夫したり、簡単に説明を加えたりするといいでしょう。

「倉庫から出荷しました」「倉庫から出火しました」
「製菓業を営んでいます」「青果業を営んでいます」

文字で見れば意味の違いはすぐわかりますね。でも、耳で聞くと同じように聞こえます。
こういう場合は、「倉庫からりんごと柿を出荷しました」「倉庫から火が出ました」「お菓子を作る製菓業を営んでいます」「果物を扱う青果業を営んでいます」などといえばいいでしょう。

他にも「医療」と「衣料」、「要請」と「養成」、「規制」と「帰省」など、数えればきりがありません。また、音の響きが似ていることばも注意が必要です。
特に、「小山さん」と「富山さん」、「西川」さんと「菱川」さん、「平井さん」と「白井さん」などは発音を明瞭にするよう十分気をつけましょう。
このほか「事実」と「技術」、「指定」と「否定」、「前日」と「連日」、「実行」と「熟考」なども聞き手にとってまぎらわしいことばです。

難しすぎることばや専門用語の使い過ぎも、聞き手を混乱させる原因になります。聞き手にとってあまりなじみがないことばは、なるべくやさしいことばに言い換えましょう。

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